東京近郊の表具師有志による、江戸表具研究会。
1996年(平成8年)、表具を巡る当時の状況を憂う若手の表具師達11人が自らの手で学び、情報を交換する場と機会を設けようと設立。
現在会員数36名を数え、定期的に講習会や勉強会を行い、また活発な情報交換を行っています。
伝統的な材料・工法を尊重しており手漉きの和紙、小麦澱粉と水だけで作られた正麩糊を用いることを基本としています。
毎年、東京都美術館(上野)で開催される東京表具経師内装文化協会主催の表装展に作品を多数出品しており、2006年(平成18年)からは表粋会主催の展覧会を隔年で開催。直近二回は「掛軸と絵画の未来展」と題し関東近郊の美大生に掛軸という既成概念にとらわれず自由な発想で日本画を書いてもらい、それを表粋会所属の表具師が表装を施し展示するという展覧会を行っています。
江戸表具とは大陸から伝来した表具技術が仏教と結びつき京で発展し、それが神社仏閣と共に江戸にも移り、その地で更に独自の発展をした表具全般を言います。明確な定義ではないものの、簡素であり粋で洒脱が江戸表具の真髄と言えます。