掛軸と絵画の未来展 意匠打合せ

第3回掛軸と絵画の未来展、

着々と進んでおります。

先日は、作画を担当した学生さんと表具師の打合せが行われました。

(密を避けるため、数日に分けて実施しました。)

我々表具師が普段手掛ける掛軸のお仕立ての場合、

ご依頼主さんから、どのような仕立てにしたいか

寸法や色・柄など、指定を受けることがほとんどです。

(稀に完全にお任せという方もいらっしゃいます。)

しかし、掛軸と絵画の未来展の場合、

画が画家さんにとっての作品であるのと同時に、

表具(軸装)については、表具師の作品でもあります。

そのため、画をお預かりして以降、

どのような掛軸に仕立てるかは

表具師の裁量で、感性を最大限発揮するところとなります。

とはいえ、表具師の勝手な画の解釈で軸装を進める訳にはいきません。

まずは、画家さんが、どのような意図や想いで描いた画なのか、

それをご本人の口から聞いて、作品をしっかりと理解することが

より良い掛軸への第一歩となります。

そのような訳で、この「意匠打合せ」が実施されています。

過去2回の未来展もそうでしたが、今回参加される学生さんも

自分の作品を掛軸に仕立てた経験が無い方が大半です。

自分が描いた画が、さらに誰かの手にかかって掛軸という

一つの作品として完成する、というのは

とても不思議な感覚で新鮮、というお話も聞けました。

引き続き当ブログでは

第3回掛軸と絵画の未来展の進捗をご報告してまいりますので

どうぞご期待ください。

関連記事

  1. 未来展参加画家のご紹介⑦「古屋湖都美」

  2. 第3回未来展、展示準備作業。

  3. 未来展参加画家のご紹介⑯「近藤了禅」

  4. 「掛軸の未来展2024」いよいよ来月開催

  5. 5月の表粋会活動報告

  6. 未来展参加画家のご紹介⑫「セイゲツリョウ」

コメント

    • 清水育子
    • 2022年 2月 01日

    中々和室がなく掛け軸や日本画を飾る機会がありません。洋間にも似合う掛け軸とかみたいです

    • コメントありがとうございます。
      伝統技術を守りつつも、床の間を離れて現代の空間にも映える掛軸、が未来展の目指すところです。
      どうぞご期待ください。

  1. この記事へのトラックバックはありません。