先日のブログでご報告しました古糊作り、その元になる糊炊きのご紹介です。
2022年2月13日(日)、この日は表粋会の2年に一度の糊炊きの日でした。
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会場は、平井邸。
こちらが本日炊く糊の元です。
正麩(しょうふ)と呼ばれる小麦でん粉を、
「水を加える⇒撹拌する⇒粉が沈殿する⇒上澄みの液体を捨てる」
これを2日に一度、10日以上繰り返した状態です。
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さっそく糊を炊くための準備をします。
はじめはさらさらの液体ですが、
火にかけるうちにでん粉が糊化して、ドロドロになります。
均等に火が通り、焦げ付いたりしないよう、
常に棒でかき混ぜてないといけないのですが、
ドロドロ状態になってからも約20分程度は
かき混ぜ続けなければなりません。
この20分が地獄の時間。
1チーム3人でローテーションを組み、交代をはさみつつ、
常に2人がかりで何とかドロドロをかき混ぜていきます。
その作業を少しでも楽に行えるよう、
表粋会では、このような設えで糊を炊きます。
4釜同時に糊炊きが出来ます。
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朝礼を終えたら、早速開始。
先述の正麩を再度撹拌し、水を加えて火にかけます。
最初はサラサラ。1人でも楽々かき混ぜられます。
ん、ちょっと硬くなり始めた気配。
ここからは2人がかりです。ここからの20分がきつい。
お、重い。。
交代を挟んでかき混ぜ続け、
糊、完成です。
甕に移し、粗熱をとります。
一甕分の糊を作るのに約1時間。
なかなかの重労働です。
寒空の下、約4時間かけて、ようやく参加者全員分の糊を作り終えました。
古糊にするための糊炊きは、一年で最も寒い大寒の頃に行うのが良いと
されています。これは、気温が低いと雑菌が繁殖しづらいためです。
今年は、コロナ禍につき、全員マスク・軍手着用、私語厳禁。
そのため、例年より雑菌の混ざりが少ない糊になったかもしれません。
出来た糊を各々持ち帰り、甕に水を張ったり、
糊の上に手ぬぐいをかけたりしてから封をして冷暗所で寝かせます。
同じ日、同じ場所で作った糊でも、不思議なことに
一年後の状態は甕によって全然違います。
来年どんな状態になっているか、今から楽しみです。
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